【Excel・エクセル】データは少ないのに重い、サイズが大きいときの原因と改善方法


データいっぱい消したのに、なんか重いなぁ?

見えないデータが残ってるからかもしれんよ。
- Deleteキーではなく削除する
- 計算が済んだ数式は値にする
- 不要な条件付き書式を消す
- 画像がある場合、圧縮してみる
【Excel・エクセル】コピーしたり削除するときに重い原因

データ量がいっぱいになったExcelファイル。いらない箇所を消して、また追加して、コピペして……。
そうしてずっと使っていると、いつの間にかデータを消しても軽くならず、立ち上がりやコピーなどちょっとした処理でクルクル……って重すぎる!
いらないデータは消したし、見た目には問題なさそうなのに何で?と思いますが、その原因は、目には見えないゴミデータが溜まっているからなんです!

完全には消せないの?

Deleteキーじゃダメなんよ。
残念ながら、Deleteキーで消すだけでは不十分な場合があるのです。
データを消すときは、削除してあげた方がいいかもしれませんね。

デリートキーで消すのと削除は違うもの?
【Excel・エクセル】重いときの改善策1、見えないデータの消し方

見えないデータは、いろんなところに潜んでいます。
Excelが重たいときはその隠れ場所を探って、原因をすっきり解消しましょう!
消したはずのデータが残っている
まずは目に見えないデータが潜んでないか、探ってみましょう。
ステップ1
データを消したのに重い場合、「Ctrlキー+Endキー」を押してみてください。

これは、そのシートでデータが入っている、一番最後のセルにジャンプするショートカットキーです。
普通なら、目に見えるデータの最後に移動します。

しかーし、思っていた最後のセルを通り越し、見た目には何も入っていない空白のセルまでジャンプした場合……

目に見える最後のセルからジャンプしてきたセルまでの、全部のセルにゴミデータが溜まっている可能性が高いです。

ステップ2
そんな時はカーソルが飛んだ行を行選択して、

「Ctrlキー+Shiftキー+↑キー」を押してください。

目に見える、一番最後の行に移動しました。

ステップ3
このままだと一番最後の数値が入った行も消してしまうので、「Shiftキー+↓キー」を押してください。

目に見える最後の行より下が選択されました。

ステップ4
この状態で、「右クリック」→「行の削除」を選ぶか、「Ctrlキー+-(マイナス)キー」を押してください。

これで、ゴミデータが削除されました!

でも、まだ動きが重たいなぁ?
ステップ5
削除した後、「上書き保存」をしてみてください。これで完全にゴミデータが消え、動きが軽くなりますよ。

上書き保存は「Ctrlキー」+「Sキー」だったよね。

列にもゴミデータが溜まっていたら、列削除してあげてね。
列にゴミが溜まっていた場合
同じく「Ctrlキー+Endキー」確認して、列にも見えないゴミデータが溜まっていたら、行と同じように以下の方法で削除してください。

- 最後のセルの列を選択
- 「Ctrlキー+Shiftキー+←キー」を同時に押す
- 「Shiftキー+→キー」 を押す
- 右クリックして列の削除を選択するか、Ctrlキー+-(マイナス)キーを押す
- 上書き保存をする
これで、ゴミデータの削除ができました!
Excelの重さが改善されたか、確認してみてください。
数式を値で貼り付ける、簡単な式にして軽くする
数式や関数はExcelが式を計算して、その結果が表示されています。
一度計算をしないといけないので、もちろんただの数値より容量が必要です。
同じ「5」でも、「5」と入力するのと「=3+2」と入力するのでは、数式を使った方が重くなるんです。
そこで、数式を残す必要のないセルは数式を値に変えて、Excelの重さを改善しましょう。

ステップ1
数式が書かれたセルを選択して、「コピー」してください。
コピーしたら場所は変えず、そのまま「貼り付け」ます。


え、そのまま貼り付けていいの?
ステップ2
貼り付けた範囲の右下に出てくる「貼り付けのオプション」をクリックします。

ステップ3
出てきたメニューから、値の貼り付けの「値」を選んでください。

これで、数式が値になりました。

数式を残したい場合
数式が必要で値にできない場合、簡単な数式に書き換えるのも有効です。
例えば、「=B5+B6+B7+B8+B9+B10」と書くより、「=SUM(B5:B10)」と書いた方がずっと簡単ですよね。
このくらいではさほど変わりはないですが、関数などを多用した複雑な数式になってくると、計算はどんどん難しくなり、重くなることに。
今使っている関数とは別の関数で、もっと簡単にできる方法はないか、確認してみてください。
たとえばExcel2019なら、IF関数に複数の条件を付ける際、入れ子(ネスト)にしなくても、IFS関数で簡単にできます。
条件付き書式が重い原因のことも

僕は実際これで悩まされたよ~
条件付き書式を設定したセルをコピペすると、条件付き書式も一緒にコピペされます。

そして、条件付き書式はDeleteキーでは消えません。
条件付き書式付きセルをコピペ→Deleteキーで削除しているうちに、知らず知らず条件付き書式が溜まっていってしまうのです。
今までの方法を試しても重さが改善されないときは、条件付き書式も覗いてみてくださ。

条件付き書式はコピペしたくない場合、値で貼り付けするといいよ!
ステップ1
条件付き書式がついているかは、「ホームタブ」→スタイルのところにある「条件付き書式」をクリックして、

出てきたメニューの「ルールの管理」で確認できます。

ステップ2
「条件付き書式ルールの管理ダイアログボックス」が出てきました。
この中から不要な条件付き書式があった場合は、「ルールの削除」をしちゃいましょう。

確認する際は、選択範囲に気をつけてくださいね。
セル単位ではついてなくても、シート全体にしてみると、意外に潜んでいるかもしれません。

隠れた行や列がないか確認する
行や列が一部非表示になっていて、そこにゴミが溜まっている可能性もあります。
行や列が非表示になっていないか、確認してみましょう。
非表示になっているかどうかは、行番号や列番号を見れば分かります。
下図には行、列それぞれ一か所、非表示の部分がありますが、分かりますでしょうか?

行は6行目~12行目です。5の下が13になっていますね。
列はF列とG列です。Eの右がHになっています。


どちらも隠れている部分が二重線になっていますね。
重いファイルの中に続き番号になっていないところ、線が二重になっているところがあれば、何らかのデータが非表示になっています。

どんなデータがあるか見てみよう。
ステップ1
非表示になっている行や列を囲むように行、または列選択します。


ステップ2
「右クリック」→「再表示」をクリックしてください。

完了!
隠れていた行や列が表示されました!

このデータがいらないゴミデータだった場合は、バッサリ削除して軽くしちゃいましょう!
非表示の行や列を探しやすくする方法

でも、非表示の目印って分かりにくくない?

ちょっと見やすくなる方法もあるから、やってみよう。
ステップ1
「Ctrlキー」+「Gキー」を押してみてください。

ステップ2
「ジャンプダイアログボックス」が出てくるので、左下の「セル選択」をクリックします。

ステップ3
すると今度は「選択オプションダイアログボックス」が出てきました。
「可視セル」をクリックしてチェックを入れて、「OK」をクリックしてください。

非表示の行や列に、うっすら線が入りましたね。
これを目印にすると、分かりやすいかもしれません。


本当にうっすらだ……
隠れたシートにゴミデータがないか確認する
目に見えないのは行や列だけではありません。
非表示にされたシートがゴミの掃きだめみたいになっていることも考えられます。
シートを非表示にすると、画面下のシート一覧にも表示されず、見ただけではほかにシートがあるなんて考えもしません。
自分で作成して使っているなら分かるかもしれませんが、先任から引き継いでいたり、数人で共有して使っていたりする場合、確認してみる価値はあります。

確認方法はとても簡単、たったの2ステップです!
ステップ1
シート名の上で右クリックし、出てきたメニューから「再表示」を確認します。
これが選べるなら、隠れたシートが存在します!


非表示のシートがない場合、薄い字になっていて選べないんよ。
ステップ2
クリックすると、非表示になったシートの一覧が出てきました。
シート名をクリックして「OK」をクリックすれば、シートが表示されます。

やや、くせ者!忍びが現れました!いや、隠れていたシートが表示されました。
ここに大量のデータが隠れていた、ということも考えられるので、試しに右クリックで確認してみてください。

ステップ3
いらないシートはシート名で「右クリック」→「削除」で、シートを削除できます。

【Excel・エクセル】重いときの改善策2、 ゴミデータがない場合
今までの方法で重い原因が見当たらない場合、ゴミデータ以外の原因を突き止めないと、データは軽くなりません。
セル参照の計算式が多い場合、自動計算を止める

VLOOKUP関数のように、ほかのセルを参照する関数や数式は、実は一度計算したら終わりではありません。
事あるごとに再計算を行っているのです。
別のセルを参照した数式や関数では、エクセルさんはファイルを開いたり、どこかのセルを修正したりするたびに、毎回「どこのセルだろー?」と探しに行くわけです。
数十個程度ならエクセルさんも優秀なのですぐに答えを出してくれますが、何千、何万と探しに行くとなると、話は別です。
一つ処理をするたびに反応が遅くなったり固まったりするのは、それが原因の可能性も。

なんかかわいそう……、そんなに頑張らなくても大丈夫だよって言ってあげたい!

言ってあげよう!
事あるごとに再計算をする設定から、やってほしいときにだけ再設定をする設定に切り替えられます。
ステップ1
「数式タブ」→計算方法のところにある「計算方法の設定」をクリックしてください。

ステップ2
出てきたメニューから、「手動」をクリックします。

完了!
これで、手動計算になりました。
本当に手動計算になっているか、単純な足し算を書いて確かめてみます。

ここから、セルD2の数値を変えてみても……答えの9が変わりません!

手動で数式の計算をさせるには
再計算してほしいときは、「数式タブ」→計算方法のところにある「再計算実行」をクリックします。

すると再計算され、正しい答えに更新されました!


ちなみに「再計算実行」はブック全体、「シート再計算」はシート内の再計算を行うよ。
コピーのたびに重くなる、遅くなるなど、一つ一つの動作ごとに固まってしまうときは、一度試してみてください。
再計算を実行するとき以外は快適になるはずです!
そのほか重くなりがちな機能
そのほかエクセルを重くしてしまう要因は、次のようなものがあります。
- ブックの共有
- ハイパーリンクの多用
- データの自動保存

一つずつ見てみよう。
ブックの共有
ブックの共有は、複数人で同じエクセルファイルを編集するときに便利な機能です。

ブックの共有がされていると、通常より動きが遅くなることがあります。みんなに言って、その時だけ機能を切ってみるのも一つの手かもしれません。
ブックの共有の解除は、「校閲タブ」→保護のところにある「ブックの共有を解除」をクリックです。

ハイパーリンクの多用
ハイパーリンクは、Excelから別のExcelファイルやwebページなどへ飛べるリンクを貼る機能です。便利な機能ですが、使いすぎると重くなってしまいます。
その場合は……断捨離です。ハイパーリンクを見直してみてください。
自動保存機能がオンになっている
数分に1回のペースで重くなったりフリーズしたりする場合、Excelの自動保存機能が原因かもしれません。
これは万が一Excelがフリーズしたり、保存せずに閉じたりしても安心なように、定期的にバックアップを取る便利機能です。
が、これが原因でフリーズしては、元も子もない……。
こちらも一度オフにしてみて、改善されるか確認してみるといいですよ!
ステップ1
まず、「ファイルタブ」を開きます。

ステップ2
左下の方にある「オプション」をクリックします。
※「その他」の中に入っていることもあります。

ステップ3
Excelのオプションダイアログボックスが開きます。
左側のメニューから「保存」→右側のブックの保存のところにある「次の間隔で自動回復用データを保存する」をクリックして、チェックを外し、「OK」をクリックしてください。

数分ごとに固まるんだよね……という方は、これで解消される可能性が高いです。
そもそものデータ量が多い可能性
基本的にエクセルファイルのデータ容量は、だいたい1MB以下です。これが1MBを超えてくると、だんだんと遅くなっていきます。
目に見えるだけでも万単位のデータがあるのなら、少しでも軽くするために、別のシートやエクセルファイルに分けて保存するなどの対策が必要かもしれません。

【Excel・エクセル】重いときの改善策3、画像を圧縮して軽くする

きれいな画像があったりたくさんの画像がある場合、画像がエクセルの重さの原因になっているかも。
トリミングしている時も要注意!見た目には切り取られていますが、データとしてはしっかり残っているのです。トリミングした画像は、元に戻せますもんね^^;
戻せるってことは、データが残っているということ!


そんな画像たちを圧縮して軽くするのも、試してみる価値はあります。
ステップ1
軽くしたい画像をクリックすると、タブの一番右に「図ツール 書式」が現れます!
「図ツール 書式タブ」→調整のところにある「図の圧縮」をクリックしてください。

ステップ2
「画像の圧縮ダイアログボックス」が出てきました。

「圧縮オプション」を見てください。
この画像だけに適応する | クリックした画像だけ軽くするか、すべての画像を軽くするかを選べます。 チェックを入れると、すべての画像が軽くなります。 |
図のトリミング部分を削除する | チェックを入れると、トリミングした画像の消した部分が完全に消え去ります。 軽くなりますが、元には戻せなくなるのでご注意を! |
ステップ3
どちらか、または両方、必要な箇所をクリックしてチェックを入れて、「OK」をクリックしてください。

今回は両方にチェックを入れたので、画像が圧縮されて軽くなり、トリミングで消した部分は完全に削除されました!


圧縮すると画像が荒くなっちゃうから、気を付けてね!

確かにシロクマさんのサングラスとかちょっとギザギザしちゃったね。
いらないデータはどんどん消した方がいいですが、間違って大事なデータまで消さないように気を付けてくださいね!
それでは、お疲れさまでした!
- Deleteキーではなく削除する
- 計算が済んだ数式は値にする
- 不要な条件付き書式を消す
- 画像がある場合、圧縮してみる
ディスカッション
コメント一覧
そんなに重くないはずなのに、2500KBになっていたので、見えないところでごみデータが隠れていたのですね。早速試してみたら、735KBになりました!
大したデータ量じゃないのに、開くのが遅くなっていたので、とても助かりました!ありがとうございました
お役に立ててよかったです!
A4サイズに収まるようなデータなのに140Mもあって困っていたのですが、こちらの方法で余分なデータがなぜか10万行もあったことがわかり、無事に17KBまで減らすことが出来、とても助かりました。ありがとうございました!
コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです!余分なデータって知らないうちに溜まってるんですよね…^^;